【医師ブログ】インフルエンザの診断は?

スタッフブログ

みなさんはインフルエンザという
病気・感染症について
どの様に考えておられるでしょうか?

外来では
「インフルエンザ普通の風邪の見分け方」
「インフルエンザの特徴」を
時々聞かれます。

「コロナ感染症との違い」
を聞かれることもあります。

では、実際はどうなのでしょうか?

1.インフルエンザの見分け方

少し前の話ですがテレビで
「インフルエンザと普通の風邪は違う」
と断言していたお医者さんがいました。

いわゆるコロナ騒動の前の話です。

ですが、最近この方は
テレビに出なくなってしまいました。

インフルエンザや新型コロナ感染症と
普通の風邪の判別はどのようにすれば
良いのか、今も医療現場では研究が
続いています。

2.症状だけで見分けるのは困難

結論からお話ししますと
2026年4月時点でインフルエンザと
コロナ、あるいは通常の風邪を
症状だけで見分けるのは困難
という結論になっています。

見分けるために色々と調査して
統計を採った結果、見分けられない
ことが分かったという
悲しい結果になっているのです。

3.昔言われていた特有の症状は?

昔言われていた
『インフルエンザ特有の症状』
は現在では否定されています。

代表的な症状として
『関節痛』を良く聞きますが、
日本臨床内科医会発行の
『インフルエンザ COVID19診療
マニュアル』に依ればインフルエンザの
A型で筋肉関節痛の発現は四割程度、
B型では二割程度となっています。

コロナでも三割程度の出現です。
関節痛が出たからインフルエンザとは
言えず、出なかったからインフルエンザ
でないとも言えないわけです。

『38度以上の発熱が継続する』
というのも良く言われましたが、
37度そこそこでインフルエンザや
コロナの例も稀に見られることが
分かっています。

逆に高熱でもコロナやインフルエンザ
ではない例も少なくない事が
分かっています。

コロナ感染症で『味覚障害・嗅覚障害』
が言われたこともありますが、
これもそれぞれ一割未満のようで、
普通の風邪でも数パーセント出現
するようです。

4.何故、話が変わったのか

インフルエンザやコロナの概念が
変化したのは検査法が
進化・発達したためです。

これにより病気の概念から
変わっています。

昔インフルエンザは
北国の冬場の病気とされていました。

ですが現在では四国・九州、
そして沖縄でも患者がいることが
分かっています。

夏場は少ないですが
ゼロでもないようです。

アデノウイルスやRSウイルスといった
一般的な風邪のウイルスも
検査できるようになりました。

結果、インフルエンザ検査陰性の
高熱患者で、以前は『検査で出ないだけで
インフルエンザ』とこじつけられていた
例がそれら他のウイルス感染症だった
ことも判明しています。

ちなみにアデノなど他のウイルスでは
専用薬はないため普通の風邪薬での
治療となります。

5.結局、どうすべきなのか?

ほぼ唯一にして最大の目安は
発熱でしょう。

ただ、確率論で言えば
高熱の方がそうである確率は高く、
体温が低ければ確率は低いのです。

38度以上の高熱だからと言って
インフルエンザやコロナが確定では
ありませんし、37度ちょっとで
インフルエンザやコロナの例もあります。

6.検査と治療

インフルエンザ検査は
発熱後12~48時間が検査に適している
と言われます。

インフルエンザウイルスは発熱が始まって
から体内に蓄積していくため早い時間では
陽性になりにくいのです。

40度の発熱でも三時間程度では
滅多に陽性になりません。

時々「インフルエンザの人と接触した」
とか「関節痛がある」などで発熱が
無いのに検査を希望される方がいますが、
あまり意味は無いでしょう。

三時間後には発熱していて
翌日にはインフルエンザ陽性
かもしれません。

ちなみにインフルエンザ治療薬は
発熱後48時間以内でなければ
効果がありません。

7.まとめ

インフルエンザもコロナも症状だけでは
判別できない。

検査は発熱後12~48時間に。

稲岡内科小児科
(苫小牧市北光町 2-7-10)
TEL:0144-72-5141

熱中症での点滴も行っております。
次回もお楽しみに〜!